東京都文京区が空き家を解体し跡地を無償借り上げへ

東京都文京区は2014年度から、新たな空き家対策を導入する。
維持管理がされず危険な状態となっている空き家について、
所有者の同意を得て無償で取り壊し、跡地を区が無償で借り受ける。
所有者にとっては区が借りることで固定資産税がかからなくなるため、
区は解体が進みやすくなるとみている。こうした制度は全国的にも珍しい。

 

来年度の予算案に解体費用など1200万円を盛り込んだ。5軒程度の解体を目指すという。
文京区内の空き家は180軒ほど。解体後の更地を一定期間公共目的で利用する。
解体せずにそのまま使える空き家は、地元のNPOなどに貸し出して利用してもらう。

 

空き家は全国的に増えており、
危険な空き家を行政が所有者に代わって強制的に解体する条例を設ける自治体もある。
ただ文京区は、手続きに時間がかかり実効性に乏しいとして、こうした制度は採用しなかった。

 

空き家は更地にすると固定資産税が高くなることも取り壊しが進まない一因。
そうした固定資産税が免除されるなど所有者を優遇する面も強いが、
「区が借りている間に所有者には今後の利用方法を考えてもらい、空き家対策を進めたい」(同区)としている。

 

日本経済新聞 2014年2月4日付記事引用

 

これまで空き家の問題を当サイトでも何度か取り上げてきましたが、
国が計画していた空き家用土地の固定資産税減税も、
いつの間にか消えかかっている状況の中、
東京都文京区の空き家対策は画期的といえます。

 

所有者にとって、何より頭が痛いのが、
空き家を取り壊すことで固定資産税が跳ね上がってしまうことでした。

 

空き家を取り壊すことで、どれくらい税額が増えるかは、
こちらの記事をご覧ください。

 

こういった事情により、
なかなか空き家の取り壊しが進んでおりませんでした。

 

しかしながら、今回の文京区の取り組みは、
逆に、固定資産税制度をうまく使ってやり方ともいえます。

 

ご存知のとおり、固定資産税制度というのは、
地方税法という法律で細かく規定されております。
その中でも、第348条では、固定資産税の非課税について、
規定されております。

 

地方税法第348条  
(第1項)
市町村は、国並びに都道府県、市町村、特別区、
これらの組合、財産区及び合併特例区に対しては、固定資産税を課することができない。
(第2項)  
固定資産税は、次に掲げる固定資産に対しては課することができない。
ただし、固定資産を有料で借り受けた者がこれを次に掲げる固定資産として使用する場合においては、当該固定資産の所有者に課することができる。
<第1号>
国並びに都道府県、市町村、特別区、これらの組合及び財産区が公用又は公共の用に供する固定資産

 

上記規定により、自治体が公共目的で無償で借り受けた場合は、
固定資産税を課すことができない、つまり非課税となる訳です。

 

自治体としては、解体費用がかかったり、
非課税にすることで税収が減ってしまうことがデメリットですが、
これからの人口減の時代を考えると、
空き家が増えていくリスクの方が大きいと思います。

 

文京区のような取り組みが全国的に広がっていくといいですね。

 

 

2014年2月8日記事作成
2015年4月5日最終更新

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