土地区画整理事業と固定資産税の関係について

土地区画整理事業を行うと、
それまで、宅地や農地が雑然としていて、土地の利用がしにくい状況から、
土地の区画が整然となり、道路や公園なども都市計画施設が設置されるなど、
土地の利用価値が大幅に上がります。

 

 

また、昨年の東日本大震災など、地震や津波によって、
広範囲にわたって土地が被災した場合にも、
被災地復興事業として、土地区画整理事業が活用されています。

 

そこで、ここでは土地区画整理事業の流れや、
固定資産税がどういう扱いを受けるのか、説明していきたいと思います。

 

土地区画整理事業の流れ

土地区画整理事業とは、都市計画区域内の土地について、公共施設の整備改善及び宅地の利用の増進を図るため、土地の区画形質の変更及び公共施設の新設又は変更に関する事業を言います。(土地区画整理法第2条)
公共施設が不十分な区域では、地権者からその権利に応じて少しずつ土地を提供してもらい(減歩)、この土地を道路や公園などの公共用地に充てる一方で、事業費を賄うために、保留地として新たに土地を売り出しています。

 

次に、一般的な土地区画整理組合施行の流れを見てみると、

 

①地元住民とのまちづくり案の検討

②都市計画決定

③施行規定・定款・事業計画の決定

④土地区画整理組合員の総会の設置
ここで、換地計画や仮換地指定等について議決されます。

⑤仮換地指定
土地区画整理事業は、比較的長い期間を要するため、換地処分が行われるまでの間、使用収益ができるようにするため、施行者が各地権者に対して、換地の位置や範囲を仮に指定することができます。(同法第98条)
仮換地の指定がされると、仮換地を従前地と同じように利用できる一方で、従前地の使用収益ができなくなります。(同法第99条第1項)
ただし、仮換地の使用収益を開始することができる日を仮換地の指定の効力発生日と別に定められた場合には、その日までは仮換地を使用収益することができません。(同法第99条第2項)

⑥使用収益開始
これ以後、都道府県知事に申請し、許可を受ければ、仮換地上に店舗や住宅を建築できるなど、土地の使用収益が可能となります。(同法第76条)

⑦換地処分

⑧換地処分に伴う登記
従前地上の権利が換地上に移行します。

⑨清算金の徴収・交付

⑩事業の完了

 

土地区画整理事業期間中の固定資産税

さて、次に土地区画整理事業期間中において、
固定資産税の評価がどうなるか説明しましょう。

 

上記のフロー図で、太文字にしたところが、
固定資産税に関係します。

 

②都市計画決定
よくある例としては、市街化調整区域だった山林や農地を、
市街化区域編入した上で、計画的に宅地造成する事例が挙げられます。
この場合、市街化区域に編入されることによって、
固定資産税評価額が著しく上昇するほか、
都市計画税の納税義務が発生することになります。

 

ただし、市街化区域農地を計画的に宅地造成する場合は、
市街化編入されてから、最初3年間、税額の10分の9減免、
後の1年間、税額の3分の2減免される措置が講じられています。(地方税法附則第29条の5)

 

⑤仮換地指定・⑥使用収益開始
土地区画整理事業等の施行に係る土地については、
仮換地等の指定があった場合には、
当該土地について使用し、又は収益できることとなった日から換地処分の公告がある日又は換地計画の認可の公告がある日までの間は、
当該仮換地等に対応する従前の土地について、
土地登記簿又は土地補充課税台帳に登記又は登録されている者をもって、
仮換地等の所有者とみなし、固定資産税を課することができる「みなし所有」の措置が講じられています。(同法第343条第6項)
たいていのケースでは、仮換地指定がいったんされるものの、
事業が長くなるため、仮換地指定日と使用収益開始日は時期がずれます。
その結果、実務では、使用収益が開始されるまでは、従前地の評価のまま、
使用収益が開始されれば、従前地の評価を止めて、仮換地での評価に切り替えています。
この場合、従前地は、事業の進行によって、現況が大きく変わっていますが、
課税地目を変更するということはしていません。

 

⑧換地処分に伴う登記
換地処分によって、従前地上の権利が換地上に移行します。
固定資産税では、従前地評価・仮換地評価が終了し、
新しく換地された土地で、評価が始まります。

 

参考サイト・・・
国土交通省 都市・地域整備局 市街地整備課ホームページ

 

2012年1月22日記事作成


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