老人ホームでの暮らし方(食事・レクリエーションなど)

高齢者の中には、徐々に食事の用意をすることが難しく、簡単な調理やスーパーの総菜で済ませてしまうなど、栄養バランスの悪い食生活を送ってしまう場合が少なくありません。

 

また身体機能面においても、人間は高齢になってくると、噛む力や飲み込む力が衰え、食事を楽しむことが段々と難しくなっていくのです。

 

しかし、こういった場合、介護保険制度を利用して、訪問ヘルパーに食事を作ってもらったり、行政や民間企業による配食サービスを利用することもできるほか、老人ホームに入居して、食事サービスの提供を受けるという選択肢もあります。

 

そこで今回はまず、老人ホームの食事サービスについて、その内容や料金、実際に食べてみた感想などご紹介いたします。

 

 

老人ホームの食事サービスの内容

まず、老人ホームでは基本的に朝食・昼食・夕食の3食が、提供されますので、入居者が自分で調理する必要はありません。

 

ただし、サービス付き高齢者向け住宅については、基本的には、安否確認と生活相談サービスだけが必須サービスなのですが、最近のサービス付き高齢者向け住宅は概ね食事サービスを提供しているので、それほど心配する必要はないです。

 

次に、食事の形態についてですが、入居者の希望に応じて、きざみ食やソフト食や、治療中の方は、治療食などに対応してもらえる老人ホームもありますので、詳しくは、老人ホームにご相談いただければと思います。

 

食事サービスの料金面についてですが、多くの老人ホームでは、朝食、昼食、夕食がそれぞれ金額設定されており、実際に食べた分だけ、請求されるという仕組みになっています。したがって、病院に入院したり、自宅に戻ったりすると、その分、請求金額が減ることになります。

 

老人ホームの食事は、実際のところどんな感じでしょうか?

老人ホームの食事というと、どうしても病院食のように、あまり美味しくなさそうなイメージを持ち、敬遠される方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそんなことはなく、最近は入居者を呼び込むため、健康的で、美味しい食事を売りにする老人ホームも多いようです。

 

認知症の親を老人ホームに入居させた方(Aさん)にお話を伺うと、入居を決めた老人ホームは、運よく、食事のおいしさで評判になっているところでした。
実は、その親御さんは、昔から食べることが大好きで、認知症になっても食欲が落ちることはありませんでしたので、そこの老人ホームを選択してよかったようです。

 

食事の内容については、食材にも気を配っていて、老人ホームが無農薬野菜をつくっている地元の農家と契約して、新鮮な野菜を直接仕入れているとのことでした。

 

このような話は、実は老人ホームを見学した時に、職員の方から直接教えてもらったということなので、資料だけではわからない部分は、見学や体験入居の際に、是非チェックしておきたいところです。

 

また、献立については、入居者であるお年寄りの健康を考え抜かれたもので、やさしい味でありながら、決して淡泊になり過ぎることなく、廃棄量が少ないことを誇っているということでした。
この廃棄量が少ないということは、残す人が少ないということにつながっていて、それだけ食事がおいしく、食が進んでいるということを意味しているようです。

 

Aさんは、週に1度のペースで、老人ホームへ母親に会いに行っていましたが、仕事帰りに訪問していたので、夕食の時間になることが多かったようです。
いつも食堂で、食事をする母親と話をすることが習慣になっていました。

 

食事のメニューを見ると、和食も洋食もバランス良く出されていて、飽きないような工夫がされているようでした。
母親の食欲は旺盛でほとんど残すことなく、毎回完食していましたので、Aさんは、元気な母親の姿を見ることが楽しみだったようです。

 

その後、Aさんの母親は15年間入居され、残念ながら数年前にお亡くなりになられましたが、入居していた老人ホームには、生前ずっとやさしい食事を提供してくれたことに、大変感謝されているそうです。

 

以上のように、老人ホームの食事サービスについてご紹介してきましたが、老人ホームの入居については、Aさんの母親のように、意外に、かなり長期間に及ぶことも多いですので、毎日の楽しみでもある「食事」は大変重要な要素であり、どんな食事サービスが提供されて、料金が月額いくら必要かなど、老人ホームを探す上で、必ず確認しておくことをおすすめいたします。

 

老人ホームでのレクリエーション活動

 

老人ホームや介護保険施設では、入居者向けに、レクリエーション活動を実施しています。

 

そこで次に、このレクリエーション活動とは、一体、どういうものなのか、その内容、料金など、詳しく解説してみたいと思いますが、その前に、実際に親御さんを老人ホームに入居させていた方の、レクリエーション活動の体験談を少しだけご紹介してみたいと思います。

 

母を老人ホームに入居させることが決まり、私は週に2、3回会いに行っていました。
どちらかというと人と接することが苦手だった母は、他の入居者の人たちと一緒に楽しそうに歌ったり折り紙をしたりする姿がとても印象的でした。

 

その老人ホームには様々なレクリエーションが用意されており、季節に合わせて花見をしたり紅葉狩りをしたり、入居者が退屈しないような工夫がされていました。
夏には盆踊りが開かれ、焼きそばや焼き鳥などの屋台が並び、ヨーヨー吊りなどで賑わっていました。

 

私も母と一緒に参加し、浴衣を着て行きましたし、焼き鳥を一緒に食べ、いつもとは異なる賑わった雰囲気の中で楽しい時間を過ごしました。
その時に撮った写真は、今でも私の宝物です。

 

クリスマス会も、盛大に開かれていました。
事前に母たちが作った飾り物で彩られたツリーを見ながら、クリスマスソングを歌ってみんなでケーキを食べて、満面の笑顔の母の写真が残っています。

 

毎月合同の誕生日会も行われ、誕生日の月に職員の人たちからプレゼントされるバースデーカードが、私にとっても楽しみでした。
たくさんのレクリエーションは、入居者の人たちだけでなく、家族にとってもとても楽しみでした。
数年前に母は亡くなってしまいましたが、老人ホームのレクリエーションで母との数多くの思い出が作れたと心から嬉しく感じています。

 

レクリエーション活動の目的とその狙い

さて、実際に親御さんを老人ホームに入居させている方の、レクリエーション活動の体験談を読んでいただきましたが、いかがでしょうか。

 

まず、なぜレクリエーション活動が、老人ホームや介護保険施設で取り入れられているかというと、これはもちろん、入居者を退屈させず、楽しませるという目的もありますが、入居者の介護予防を促進するために行われているのです。

 

高齢期に入ると、やはり運動機能や認知機能が衰えてきて、転倒して骨折したり、認知症になったりするリスクが増します。
また、一度このような要介護状態になってしまうと、なかなか健康な状態に戻しにくくなります。

 

そのため、高齢者の方は意識して、日常的に、運動機能や認知機能の低下予防といった取り組みが必要となってきますが、老人ホームに入居されている方の場合、日常的に、レクリエーション活動の一環として、介護予防に取り組むことができます。

 

したがって、老人ホームに入居される場合、自室に引きこもるのではなく、できるだけ、他の入居者と一緒に、レクリエーション活動に参加して、自分の健康維持に取り組むことが大切です。

 

レクリエーション活動の内容は、施設スタッフの力量次第?

老人ホーム選びにおいては、低価格の料金を売りにするところもありますが、料金が低いと、それだけ人員配置も必要最低限で、理学療法士や作業療法士などの専門職が、配置されていない施設も多いです。

 

レクリエーション活動は、毎日同じようなことをやって、マンネリ化してしまいがちですので、専門職ならでは、介護予防に有効で、かつ面白い企画がされているか、体験入居の際は、是非チェックしてみてはいかがでしょうか。

 

レクリエーション活動の料金

次に、老人ホームで実施されるレクリエーション活動の料金については、基本的に、月額利用料金の管理費に含まれているので、改めて別途、費用請求されることはありません。

 

ただし、外出して遠足をしたり、外食したりする場合は、別途、実費相当分が請求されますので、このあたりは、各老人ホームがどのようなレクリエーション活動を、実施しているか、事前に聞いておくといいですね。

 

充実したレクリエーション施設は入居一時金や月額利用料金への転嫁も

老人ホームに入居して、いきいきとした毎日を送る上で、レクリエーション活動は欠かせないものです。

 

設備面では、カラオケルームやシアタールーム、プールといった屋内運動施設や温泉施設など、充実した老人ホームも少なくありません。

 

ただし、このような老人ホームは、所謂、高級老人ホームと呼ばれ、設備にかなりお金をかけているのが売りで、当然、その経費は入居者が負担することになります。

 

入居一時金が数百万円や数千万円に跳ね上がったり、逆に、入居一時金を抑えて、月額利用料を上乗せするタイプなどがあり、老人ホームによって、料金プランは異なるようです。

 

レクリエーション施設に関しては、健康維持のため、ある程度自己負担していくのか、それとも、必要最小限の内容でいいのか、実際に、老人ホームに入居する家族の意見をよく聞いてから、老人ホームを選択するようにしましょう。

 


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