【Q&A】老人ホームは、高齢になったら必ず入居すべきでしょうか?

高齢の親を介護するご家族にとって、親の終末期、つまり看取りをどうするか、ということは、今後、高齢化が一層進むことを考えると、避けられない課題と言えます。

 

そこで、今回は、老人ホームを高齢の親にとっての終の棲家とする場合、看取りをしてもらえるものか、詳しく解説したいと思います。

 

 

看取り介護加算によって看取り推進の動き

こうしたことから、国では、従来から介護付き有料老人ホームにおいて、介護保険制度上、看取り介護加算という加算措置を設けて、看取りができるよう、取り組んでいるところです。

 

という訳で、制度上、介護付き有料老人ホームでは、看取りを行えるようになっていますが、実際に、本当に受け入れてもらえるかは、必ず、事前に施設側に対して確認しておくようにしましょう。

 

最近は、インターネット上で老人ホームを検索できるようになっていますが、各老人ホームで、看取りが可能かどうかも掲載されるようになっていますので、参考にされてみてはいかがでしょうか。

 

あと、介護付き有料老人ホームでは、看取りは加算対象となっているので、自己負担分が、別途料金として加算されることになるので、注意しておきましょう。

 

 

さて、ここからは、実際に親を老人ホームに入居させて、老人ホームで看取りをしてもらったCさんのケースをご紹介いたしますが、看取りをしっかり任せても大丈夫な老人ホームとは、どういった施設か、理解していただければと思います。

 

看取りの実績や普段のケアも行き届いた施設とは

Cさんは会社員で、他の家族や兄弟も、それぞれ独立した生活を持っているので、親を付きっきりで介護を行ったり、看取りまでケアするのは非現実的でした。

 

しかしながら、父親が退職して家で過ごすことが多くなり、70代で急激に老化が進行した結果、老後を真剣に考える必要性に迫られたとのことでした。

 

それまでは、Cさんはあまり父親の老後を考える時間的な余裕がなかったので、久しぶりに会った父親の、急激に衰えた姿には驚いたそうです。

 

Cさんは老人ホームに関しては、知識や情報が欠けていましたから、慌てて情報収集する事態に陥りましたが、父親は自立心が強く、人の助けを借りたくないという人なので、一緒に暮らす選択肢はなかったそうです。
老人ホームに対しても、最初は抵抗感を示していましたが、説明と説得を繰り返したことで、ようやく理解を得ることが出来ました。

 

父親を老人ホームに入れる以上、看取りは最低限の必須条件で、探したり絞り込むのに少し苦労したとのことでした。
ただ、看取りに対応しているだけではなく、普段のケアも行き届いている、老人ホームに出会えたことで、父は入居により前向きになりました。

 

また、Cさんは忙しい日々の合間に何とか時間を作り、下見と話を伺う機会を設けてもらい、詳しく説明をしてもらえたことが、入居の決め手になったようです。

 

施設のスタッフは、皆平均的に若々しい印象で、入居者に対してとても親切な印象を持ちました。
また、多くの入居者も楽しそうであったり、穏やかな雰囲気に包まれていたので、Cさんは父親を任せてもいいかなと思ったそうです。

 

看取りについては正直、あまり積極的に聞きたい話ではありませんでしたが、父親の老後と最期を考えるからには、避けて通ることが出来なかった話題でした。
Cさんは、話を聞く前は、ちゃんと対応してもらえるのか、人として人間らしい最期が迎えられるのかと、少なからず不安があったそうです。

 

しかし、スタッフの人の話を伺うと、施設全体ではこれまで、数百人の看取りを行った実績があり、トラブルは起きていないと自信を持って答えられました。
自信の表れは、やはりケアを任せる家族にとっても、信頼や希望が持てるきっかけだったようです。

 

最期まで入居者の尊厳を尊重できる施設かどうか

もう一つ、Cさんが、父親を老人ホームに入居させる、決定的な決め手となったのは、施設において、普段の生活から看取りに至るまでの、具体的な流れが明確にされていたことと、入居者の尊厳を最期まで尊重する方針を伺ったことでした。

 

多くの老人ホームは、終の棲家として魅力的な文言を並べて入居を促していますが、どこも、当たり障りない説明で、具体性に欠けていると感じていましたが、逆に、父親を任せた老人ホームは、1日の予定が明確に公表され、
最期の時の過ごし方も、万が一の時の家族への対応など、過去の実績から具体的に情報が開示されておりました。

 

こういった、老人ホーム側から、本人に何かあった場合は勿論、連絡がしてもらえますが、他にも駆け付けに間に合わなかった時、どのような対応を行なうかまで、家族と事前に念入りな打ち合わせを行うような老人ホームは評価できると思います。

 

また、Cさんがお願いしたのは、家族の写真を枕元に置いて、父親が若い頃から好きだった歌を、いくつか聴かせて欲しいという内容でした。
晩年、父親は老化が進んだことで、体力と共に気力も損なわれ、好きな歌を歌うことはありませんでした。
ところが、聴くことに関して興味が失せることはなく、歌番組は特に、70代に入っても好きで良く見ていました。

 

入居を決める時、心配だったのは趣味に関する部分ですが、テレビ番組を見る時間が確保されていること、そして好きな番組が選べる、自由度があったことも決断に結び付きました。

 

集団生活は、高齢者の入居施設に限らず、自由が制限される傾向が少なからずあります。
Cさんが父親を任そうと決めた老人ホームは、入居者の尊厳を尊重したり、最期まで人として扱ってもらえたので、親子共々理想的な環境だと感じられたようです。

 

ちなみに、Cさんが覚悟していた父親の最期は、平日の昼頃に連絡があり、残念ながら最期の瞬間には間に合わなかったものの、穏やかな表情が確認出来て安心できたそうです。
また、担当スタッフの方からは、最期の瞬間に至るまでについて、詳しくお話を伺うことが出来たので、本当にお任せして良かったと実感したそうです。

 

 

さて、老人ホームの看取り介護について、Cさんのケースをご覧いただきましたが、いかがでしたでしょうか?

 

実際の看取りは、決して特別なものではなく、日常のケアの延長にあることと、あくまで入居者を、最期まで、人間としての尊厳を尊重して対応してもらえる施設かどうか、そこが看取り介護をお願いする老人ホームの選び方のようですね。

 

そのためには、インターネットや資料請求だけでなく、体験入居や施設への質問などを通じて、老人ホームの実際の運営や、入居者へのケアなど、肌で感じていただくのが一番かと思います。

 


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