【Q&A】老人ホームの費用は、公的年金だけで足りますか?

有料老人ホームに入居する場合、施設に入居しながら、介護サービスを受けられ、要介護状態になっても、安心して暮らせる点が長所ですが、特別養護老人ホームに比べて割高になるため、気になってくるのが、入居費用の負担です。

 

そこで、今回は特に、介護付き有料老人ホームの入居費用を賄うために、大きく依存する公的年金が実際、いくらもらえるかということと、実際に、介護付き有料老人ホームの入居費用がどれくらいかかるのか、詳しく解説していきたいと思います。

 

現在、公的年金受給者はいくら年金をもらっているか

年金手帳

 

老後生活を維持していくため、就労していない場合、大きな支えとなるのは、やはり公的年金ですよね。

 

しかしながら、日本の財政状況も厳しく、社会保障制度の持続可能性も問われている時代において、実際のところ、年金がちゃんともらえるか、心配に感じておられる方も、たくさんいらっしゃると思います。

 

そこで、実際のところ、現在、公的年金を受給されている方が、どれくらい年金をもらっているか、国の統計資料から調べてみました。

 

厚生労働省の資料によりますと、平成30年度末で、各都道府県別老齢年金受給者数及び平均年金月額調べで、全国ベースで、平均年金月額は、厚生年金保険が146,000円、国民年金56,000円となっています。(出典:「平成30年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」)

 

上記資料は、あくまで全国平均の年金月額であり、各個人の年金額は、就労状況、納付した年金保険料額によって、実際の年金支給額が上下することは言うまでもありませんが、概ね、公的年金で、月額約20万円がもらえ、さらに、一般的なサラリーマン・専業主婦世帯だった場合は、妻の老齢基礎年金と合わせて、月額約25万円はもらえることになります。

 

また、夫を亡くした妻の場合、遺族厚生年金が支給されますが、その場合も、夫の老齢厚生年金額の3/4がもらえますので、老齢基礎年金+遺族厚生年金の合計で、月額約16万円はもらえることになります。

 

上記のとおり、実際の年金受給額をご紹介しましたが、では、次に介護付き有料老人ホームの入居にかかる費用について、詳しく見ていきましょう。

 

介護付き有料老人ホームは、所在地によって入居費用が大きく異なるケースも

介護保険サービスを提供する「介護付き有料老人ホーム」では、3人の要介護者に対し、1人以上の介護・看護職員の配置が、施設の指定基準で義務付けられています。

 

そういった手厚い介護サービスの提供体制を維持するため、どうしても、住宅型有料老人ホームに比べて、入居費用は割高になる施設が多いようです。

 

入居費用に関しては、入居一時金の前払いタイプか、入居一時金は0で、代わりに月払費用に上乗せするタイプがあります。

 

このうち、入居一時金の前払いタイプについては、入居費用の内訳として、家賃、共益費用及び光熱水費といった居住費用と、食費、サービス利用料に分かれますが、入居一時金として、前払いするのは、居住費用部分となります。

 

さて、この入居費用の相場は、施設側が、当該介護付き有料老人ホームの建設、維持管理費用として、入居費用から回収するため、施設の所在地によって、大きく変わるようです。

 

例えば、東京都心だと、入居一時金で数千万円、月額費用で、30~40万円ぐらいかかる一方で、近郊の埼玉県で探してみると、入居一時金が数百万円、または入居一時金なしで、月額費用20万円前後のところもあります。

 

ただし、これは介護保険サービス・医療費の自己負担分やおむつ代・日常消耗品などの実費負担分を除いていますので、実際のところ、公的年金だけで全て賄うのが難しいのが実状です。

 

若いうちから、介護予防と老後資金の準備を

したがって、若いうちから、運動器機能や、認知機能が低下しないよう、介護予防に取り組むことも必要ですし、万が一、介護が必要になった場合を想定して、老後資金の準備が大切です。

 

老後資金については、公的年金以外だと、貯蓄がメインになると思いますが、定年後も元気であれば、勤務先に継続雇用を申し込むとか、民間の介護保険に加入しておけば、いざという時に安心です。

 

また、マイホームがある方は、その売却資金で入居一時金を賄ったり、「リバースモーゲージ」という制度で、自宅を担保に資金の借り入れを、行ったりできるので、検討してみる価値はあると思います。

 

いずれにせよ、親や自分自身のライフプランを今一度見つめ直し、どういった老後を迎え、いざという時にどんな介護サービスを利用していくのか、ご家族や専門家などと、話し合ってみる機会を設けることが大切です。

 


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