固定資産税用語

このページでは、固定資産税制度に関する専門用語を解説しています。行政職員、不動産関係者や一般の方など問わず、どうぞご活用ください。

 

 

全般

固定資産税・都市計画税の税率

大半の自治体で採用されている税率は、

 

固定資産税率・・・1.4%
都市計画税率・・・0.3%

 

が多いと思われます。

 

しかしながら、固定資産税率は、標準税率となっており、自治体によっては、超過税率を採用しているところもあります。

 

最高で、1.75%です。

 

全自治体の中で、超過税率を採用しているのは、大体、1割弱ほどです。今後、財政難の自治体が増えてくれば、税率引き上げの可能性も高まると思います。

 

一方で、都市計画税率は、制限税率です。超過税率は、認められていません。

 

税額は、評価額 X 税率?

これは、よく間違われる方が多いのですが、家屋の税金を算出するときは、評価額=課税標準額のため、評価額 X 税率で、税金算出が可能です。

 

しかし、土地の場合は、負担調整措置が講じられているため、評価額≠課税標準額となっています。

 

したがって、正確には、課税標準額 X 税率となります。

 

 

免税点

固定資産税は、名寄せ(同一所有者の物件を集めること)して、合計の課税標準額によって、課税額が決まります。

 

なお、名寄せは市町村単位で行われ、東京都特別区や大阪市など政令指定都市の行政区では、各区で免税点を適用するようになっています。

 

さて、免税点についてですが、土地・家屋・償却資産ごとに、課税標準額に下限を設けて、その下限を下回った場合は、免税点未満として、税金が賦課されない仕組みになっています。

 

ちなみに、各免税点は以下のとおりです。

土地・・・・・・・30万円
家屋・・・・・・・20万円
償却資産・・・・150万円

 

「自分は、土地持っているはずなのに、税金かかってないや、ラッキー♪」

 

こういう経験をされた方は、もしかすると、免税点未満の恩恵を受けているのかもしれませんね。

 

ただし、同一市町村で、別の固定資産を取得した場合は、免税点以上になって、課税対象になることもあるので、注意しましょう。

 

また、免税点未満になっているからこそ、逆に、土地を所有していることを忘れてしまい、土地の管理不行き届きを起こしてしまったり、相続対策を忘れてしまうこともあるので、注意しておきましょう。

 

 

縦覧制度

固定資産の評価は、総務大臣が定めた固定資産評価基準に基づいて行われ、市町村長がその価格を決定し、この価格をもとに課税標準額を算定します。

 

このようにして決定された価格や課税標準額は、固定資産課税台帳に登録されます。

 

固定資産課税台帳に登録されている価格等の事項は、固定資産税の課税の基礎となるため、通常4月1日から最初の納期限の日までの間、固定資産課税台帳を元に、土地・家屋価格等縦覧帳簿が作成されます。

 

そして、土地又は家屋の納税者は、当該市町村内のすべての土地又は家屋の価格を閲覧することができます。

 

縦覧帳簿には、何が掲載されているのか?

土地価格等縦覧帳簿には、所在、地番、地目、地積、価格が記載されています。

 

家屋価格等縦覧帳簿には、所在、家屋番号、種類、構造、床面積、価格が記載されています。

 

なお、市町村によって縦覧期間は異なりますので、市町村ホームページや広報誌で、必ず確認するようにしてください。

 

 

名寄帳

納税義務者が、ある市町村に固定資産を所有している場合、その固定資産全てを一覧にまとめた書類のことです。

 

これは、市町村の課税データが、所有者コードや相続人代表者コードなどを持っているため、データを所有者コード等で、集約して抽出することができるからです。

 

ただし、あくまで出てくるのは、同一市町村にある固定資産だけです。

 

他市町村のデータとは、一般的に連携していないため、複数の市町村に固定資産がある場合、別途、請求が必要となります。

 

また、同じ所有者であっても、単独名義と共有名義では、別人扱いとなるので、注意しておきましょう。

 

名寄帳の記載事項

①所在地
②地目
③地積
④評価額
⑤課税標準額

 

主に、固定資産税・都市計画税が、いくら課税されるのかわかりますが、課税根拠となる評価方法などは記載されていません。

 

課税根拠を知りたい場合は、評価調書の請求とともに、担当職員に説明を求めましょう。

 

名寄帳の発行場所

各市町村によって、異なりますが、一般的に、固定資産税課で請求することができます。

 

①必要書類等
②身分証明書
③代表者印(所有者が法人名義)
④委任状(代理人による請求)

 

名寄帳の請求については、各市町村で取扱いが異なることもありますので、不明な点があれば、直接役所に問い合わせてみましょう。

 

 

路線価関係

地価公示

内  容

評価機関 国土交通省
評価目的 適正な時価の形成
求めるべき価格

正常な価格
(地価公示法第2条第1項)

価格調査時点 毎年1月1日
調査地点数 26,000地点(平成30年)
鑑定評価方法 標準地について、2人以上の不動産鑑定士又は、不動産鑑定士補に、鑑定評価を求め、国土交通省土地鑑定委員会がその結果を審査し、必要な調整を行い、正常な価格を判定・公示しています。

 

毎年、3月下旬に公示され、新聞などで、地価がどうなったかと報道されているのは、皆さんご存知かと思います。

 

従来、日本の土地価格情報は、海外と比べて、土地取引価格や情報の公開が不十分で、高度成長期以後の地価高騰によって、公共用地の取得などで支障が出たため、地価を公示し、正常な価格を算定するようになりました。

 

また、固定資産税評価においては、バブル期にかけて、地価公示との価格乖離が激しくなり、公的土地評価に対する信頼性が低下しました。

 

その後、土地基本法の成立後、段階的に、公的土地評価相互間の均衡化が図られるようになりました。

 

相続税路線価は、平成4年に地価公示の8割評価となり、固定資産税路線価も、平成6年度評価替えから、地価公示の7割評価となって、今に至っています。

 

 

基準地価(都道府県地価調査)

内容

評価機関 都道府県知事
評価目的 土地取引の規制
求めるべき価格

標準価格
(国土利用計画法施行令第9条第1項)

価格調査時点 毎年7月1日
調査地点数 21,578地点(平成30年)
鑑定評価方法 標準地について、1人以上の不動産鑑定士に、鑑定評価を求め、都道府県知事がその結果を審査し、必要な調整を行い、標準価格を判定しています。

 

この地価調査が実施されている目的は、主に、土地取引に際しての価格審査や自治体等による買収価格算定の際の規準となることにより、適正な地価の形成を図ることにあります。

 

また、毎年、地価公示から半年ずれて調査されていますので、土地価格の指標は、半年に1回必ず知ることができるほか、固定資産税評価においても、標準宅地の鑑定評価や時点修正率の算定などにも、活用されているので、とても大切な指標と言えます。

 

ただし、地価公示の調査地点と異なっていたり、半年間でも、経済情勢の変化によっては、最近では、インバウンドによる影響などで、実勢価格と乖離することはありますので、そのあたりの注意も必要かなと思います。

 

 

標準宅地

標準宅地とは、市町村内の状況類似地区を区分けした後に、その地区内の主要な道路に接した標準的な宅地を指します。

 

標準宅地の設定後は、不動産鑑定士に依頼し、鑑定評価を実施することになります。

 

鑑定評価は、評価替えの前年度の賦課期日、つまり、次回評価替えで言えば、平成33年度(2021年度)が評価替えとなりますが、その前年度の賦課期日である、平成32年(2020年)1月1日時点の地価公示価格を参考に、価格算定がなされることとなります。

 

ここで、少し専門的な話になりますが、標準宅地の評点数を付設する際には、不動産鑑定士による鑑定評価で求められる価格には、標準的画地の価格である標準価格と、標準宅地そのものの価格である鑑定評価額の2種類があります。

 

標準的画地と標準宅地の違いとは?

両者の違いは、一言で言えば、前者が不動産鑑定評価理論上のもので、現実に存在しないこともある一方で、後者は、固定資産評価基準に準拠して選定された、実在する宅地であります。

 

いずれにしても、同一状況類似地区において、標準的な土地で、価格も妥当なものである土地と言え、個性率を反映させることによって、どちらの価格も求めることができるようになっています。

 

固定資産税評価は、結局両者を活用しています。

上記のとおり、両者には微妙な違いはありますが、固定資産税評価では、国の通達により、いずれも活用されるようになっています。

市街地宅地評価法・・・標準価格
その他の宅地評価法・・・鑑定評価額

 

 

用途地区

固定資産税路線価を付設するに当たっては、まず、用途地区の区分が必要です。

 

用途地区には、下記のとおり大きく分けて4つあります。

商業地区 繁華街 高度商業地区Ⅰ・Ⅱ 普通商業地区
住宅地区 高級住宅地区 併用住宅地区 普通住宅地区
工業地区 大工場地区 中小工場地区 家内工業地区
観光地区 観光地区

 

区分けの仕方は、主に都市計画法上の用途地域を参考とされますが、実際のところは、路線価付設業務の中で、委託会社による実地調査や、不動産鑑定士等の意見も聴きながら、用途地区の分類が行われていきます。

 

したがって、固定資産税上の用途地区と、都市計画法上の用途地域は必ずしも合致するものではない、ということに注意が必要です。

 

ただ、都市計画法上の用途地域は、土地利用に大きな制約を与えるものとなっていて、土地の価格形成要因として無視できないので、今後、土地利用を検討されている場合は、当該自治体の都市計画審議会など、関係機関からの情報収集を怠らないことも大切です。

 

 

 

時点修正

時点修正とは、地価下落があった場合には、途中年度であっても、固定資産税評価額を引き下げることを言います。(途中年度に地価上昇があった場合は、価格据置きです。)

 

通常、固定資産税は3年に1度の評価替え時に、価格を見直しますが、平成6年の7割評価導入後に、急激に、地価が下落し、実勢価格・公示価格と固定資産税評価額が逆転し、市町村側が裁判で負けるといった事態が発生し、平成9年評価替えから、時点修正をすることになりました。

 

時点修正の仕方は、市町村の事務負担を考慮し、不動産鑑定士に依頼し、標準宅地の時点修正率を算定してもらい、それを、基準年価格に掛けるという、簡易な方法を採用しています。

 

なお、標準宅地ごとの時点修正となりますので、同じ状況類似地区では、同じ時点修正率が適用されることになります。

 

それでは、事例を使って、平成31(2019)・32(2020)・33(2021)年度評価額について考えてみましょう。

 

平成30年(2018)1月1日(価格基準日)・・・200,000円/㎡
平成30年(2018)1月1日~平成30年(2018)7月1日・・・0.990
平成30年(2018)7月1日~平成31年(2019)7月1日・・・0.970
平成31年(2019)7月1日~平成32年(2020)7月1日・・・0.915

 

上記のケースだと、
平成31年(2019)評価額は、価格基準日から半年分の下落を反映しますので、
200,000円/㎡×0.990=198,000円/㎡
となります。

 

同様に、平成32年(2020)評価額は、
200,000円/㎡×0.990×0.970
=192,000円/㎡(千円未満切捨)

 

最後に、平成33年(2021)評価額は、
200,000円/㎡×0.990×0.970×0.915
=175,000円/㎡(千円未満切捨)

 

という具合に、評価額が算出されます。

 

 

 

評価関係

農地転用

自己所有の農地を、農地以外の駐車場、資材置き場及び住宅などに転用したいときは、市街化区域農地の場合は、市町村の農業委員会に届出を出します。

 

市街化調整区域の場合は、市町村の農業委員会を通じて、都道府県知事あるいは農林水産大臣の許可を得なければ、農地転用することができません。

 

農地転用の種類
農地法 内 容 市街化区域 市街化調整区域
第3条 農家人が別の農家人に、農地のまま売却する場合 農業委員会へ届出 知事又は大臣の許可
第4条 自己農地を転用する場合 農業委員会へ届出 知事又は大臣の許可
第5条

農家人が農家人以外に
売却し、転用する場合

農業委員会へ届出 知事又は大臣の許可

 

農地転用に上記のとおり、3種類ありますが、土地評価に影響があるのは、第4条・第5条農地転用のみです。

 

農地転用と土地評価変更のタイミング

上表のとおり、農地転用の効力が発生するのは、市街化区域農地の転用届出は、届出日です。
一方で、市街化調整区域の転用許可は、許可日です。

 

したがって、市街化調整区域の農地転用は、市町村を経由して、都道府県または国からの許可を得る必要があるので、タイムラグが生じます。

 

例えば、許可日が年明けになれば、土地評価は、翌々年度に反映されるので、注意が必要です。

 

また、農地転用と土地評価変更についても、転用の効力発生と土地の現況変更との時間差によって、課税地目が異なる場合があるので、よく確認しておきましょう。

届出日 賦課期日の現況 課税地目
事例1 12/25 農地のまま 介在農地
事例2 12/15 造成中 雑種地
事例3 12/1 住宅建築中 宅地

 

上記は、市街化区域農地を転用した場合について、年末年始をまたぐ事例をまとめてみましたが、市町村によっては、評価の取り扱いに差がありますので、気になる方は、直接市町村の固定資産税課に問い合わせてみて下さい。

 

 

画地計算法

画地計算法と画地認定

画地計算法とは

ここでは、画地認定について解説する前に、固定資産評価基準に規定されている画地計算法について、詳しく解説します。

 

画地計算法とは、土地の評価額を算出するために、必要な計算の方法が規定されています。

 

一般的に、土地の評価額は、以下のとおりの算式で表すことができますね。

 

路線価 × 地積 = 評価額  (市街地宅地評価法の場合)

 

ただし、路線価はあくまで標準画地を想定した、価格が付設されています。

 

一方で、現実の土地はどうでしょうか?

 

すべてがすべて正方形の利用しやすい形とは、必ずしもなっていないかと思います。

 

 

上記の図示のとおり、①では、道路に面しているところに比べて、奥に行くほど、横幅が大きくなっている土地があれば、②のように、間口が狭く、しかも奥に長い土地もあります。

 

特に、②のような土地は、都市部の古い地域などに、よく見られますが、ぎりぎり2mの接道条件を満たすように、分譲したような土地が多いですね。

 

したがって、①と②とでは明らかに、②の方が土地の評価額は安くなりますね。

 

このように、画地の奥行、間口、形状、街路との接し方によって、土地の評価額は、大きく変わってきます。

 

それゆえ、この画地における各要素が、標準画地において想定されているこれらの要素とどのように異なるか計量し、その差を、土地の評価額に反映する方法として、画地計算法を規定しているわけです。

 

画地認定とは

固定資産評価基準別表第3において、固定資産税評価における画地認定について、以下のとおり、規定されています。

各筆の宅地の評点数は、一画地の宅地ごとに画地計算法を適用して求めるものとする。
この場合において、一画地は、原則として、土地課税台帳に登録された一筆の宅地によるものとする。
ただし、一筆の宅地又は隣接する二筆以上の宅地について、その形状、利用状況等からみて、これを一体をなしていると認められる部分に区分し、又はこれらを合わせる必要がある場合においては、その一体をなしている部分の宅地ごとに一画地とする。

 

つまり、原則は一筆一評価ですが、複数の土地を一体的に利用していると判断されれば、画地一体評価とすることが規定されているわけです。

 

 

上に図示しましたが、事例では、2つの土地の上に、建物が建っています。
原則は、それぞれを別々に評価することになりますが、現実には、一体的利用がされているので、この場合は、2筆1画地の評価がされます。

 

なお、この建物が住宅の場合は、2筆1画地とした方が、住宅用地の特例が受けられるので、固定資産税の節税という観点から考えると、1筆1評価なのか、一体画地評価なのかで、大きく、固定資産税が変わってくることになります。

 

 

奥行価格補正

奥行価格補正とは

固定資産評価基準では、以下のとおり、奥行価格補正について規定されています。

宅地の価額は、道路からの奥行が長くなるにしたがって、又、奥行が著しく短くなるにしたがって漸減するものであるので、その一方においてのみ路線に接する画地については、路線価に当該画地の奥行距離に応じて、「奥行価格補正率表」によって求めた、当該画地の奥行価格補正率を乗じて単位地積当たり評点数を求め、これに当該画地の地積を乗じてその評点数を求めるものとする。

つまり、奥行が長くなると、土地が使いにくい一方で、極端に奥行が短くなっても、同様に土地が使いにくいので、こういう場合は、評価額の減価補正をしようというのが、奥行価格補正の考え方です。

 

では、具体的に奥行補正がどの程度反映されるのか、国が定めた固定資産評価基準を見てみましょう。

 

奥行価格補正率表①
奥行価格補正率表②

 

上記の表をご覧いただくとわかりますが、各用途地区によって、補正率表が異なっています。

 

例えば、普通住宅地区と大工場地区とでは、奥行が長くなるほど減価補正されるのは、前者です。
これは、住宅としては奥行が長いほど利用しにくい一方で、大工場では、そもそも広大な敷地を必要として、奥に長くてもそれほど利用価値が落ちることはない、という風に考えることができますね。

 

ただし、注意が必要なのですが、これは、あくまで国が定めた標準的なものであって、実際に、どのような補正をするかについては、各市町村長の判断に委ねられています。

 

それもそのはず、都市部と地方では、地域特性も大きく異なり、地域の実情に合わせて、評価方法を決める必要があるからです。

 

それでは、最後に実際の事例を使って、奥行価格補正の計算方法について確認しておきましょう。

 

計算実例(普通住宅地区の場合)

 

上の計算式をご覧いただくとわかりますように、計算自体はとても簡単なので、評価調書などを確認して、実際に、ご自分の土地の画地計算をしてみると、画地計算法の理解が進むので、おすすめです。

 

なお、評点数について少し解説しておくと、厳密には、評点数=円ではありません。

 

毎年度末になると、提示平均価格制度によって、都道府県単位、市町村単位で調整がされて、評点数1点当たりの価額が決定されることによって、評点数1点=1円となり、評価額が算出されるのです。

 

ただ、一般的には知らなくても、それほど支障はないので、頭の片隅に入れておいていただければと思います。

 

 

側方路線影響加算法

固定資産評価基準では、以下のとおり、側方路線影響加算法について規定されています。

正面と側方に路線がある画地(以下「角地」という。)の価額は、側方路線(路線価の低い方の路線をいう。以下同様とする。)の影響により、正面路線(路線価の高い方の路線をいう。以下同様とする。)のみに接する画地の価額よりも高くなるものであるので、角地については、当該角地の正面路線から計算した単位地積当たり評点数に、側方路線影響加算率によつて補正する単位地積当たり評点数を加算して、単位地積当たり評点数を求め、これに当該画地の地積を乗じてその評点数を求めるものとする。
この場合において、加算すべき単位地積当たり評点数は、側方路線を正面路線とみなして計算した単位地積当たり評点数を「側方路線影響加算率表」(附表2)によつて求めた側方路線影響加算率によつて補正する評点数によるものとする。

 

側方路線

 

上の写真のように、一般的に商業地の店舗などですと、正面道路に接しているだけの場合と比べて、角地に位置していて、正面と側方の2方向に接道している場合の方が、通行人の目につきやすいですし、日当たり、通風など周辺環境も良いため、売上増を見込めるなど、土地の利用価値も高くなることになります。

 

また、住宅地においても、2方向に接道するかどうかは、やはり、日当たりや風通しの良さなど住宅選びの重要な要素となるため、商業地と同じように、正面道路に接道するだけよりも、土地の人気は出やすいと言えるでしょう。

 

次に、側方路線影響加算がどのようにされるのかというと、下記の表のとおり、各用途地区に応じて変わってきます。

 

側方路線影響加算率表

 

それでは、最後に実際の事例を使って、側方路線影響加算法の計算方法について確認しておきましょう。

 

計算実例

 

 

二方路線影響加算法

固定資産評価基準では、以下のとおり、二方路線影響加算法について規定されています。

正面と裏面に路線がある画地(以下「二方路線地」という。)の価額は、裏路線(路線価の低い方の路線をいう。以下同様とする。)の影響により、正面路線のみに接する画地の価額よりも高くなるものであるので、二方路線地については、正面路線から計算した単位地積当たり評点数に、二方路線影響加算率によつて補正する単位地積当たり評点数を加算して単位地積当たり評点数を求め、これに当該画地の地積を乗じてその評点数を求めるものとする。
この場合において、加算すべき単位地積当たり評点数は、裏路線を正面路線とみなして計算した単位地積当り評点数を「二方路線影響加算率表」(附表3)によつて求めた二方路線影響加算率によつて補正する評点数によるものとする。

 

側方路線影響加算法に比べて、二方路線影響加算法の場合はあまり個人の方にはなじみが薄いかもしれませんが、大都市部の幹線道路沿いなどのビル街や、大工場地区などは、1区画すべてが1つの土地あるいは複数筆の1画地という場合も珍しくありません。
こういう場合は、裏の道路にも面していることは、それだけ土地の効用を高め、経済的価値も高くなることがわかると思います。

 

また、二方だけでなく、三方路線に面していたり、四方路線に面している場合もありますが、二方路線よりも、さらに土地の使い勝手が良くなりますので、それに伴って、三方路線影響加算や四方路線影響加算がされます。

 

次に、二方路線影響加算がどのようにされるのかというと、下記の表のとおり、各用途地区に応じて変わってきます。

 

二方路線影響加算率表

 

ちなみに、三方路線影響加算や四方路線影響加算の場合は、どうなるかというと、正面路線に対応する形で、三番目・四番目の路線は側方にあるので、側方路線影響加算率が採用されることになります。

 

それでは、最後に実際の事例を使って、二方路線影響加算法の計算方法について確認しておきましょう。

 

計算実例

 

側方路線影響加算法についても同様ですが、2つの路線がある場合、どちらが正面になるかというと、見た目で正面を決めるのではなく、価格がより高い方が正面路線価となります。

 

したがって、上図だと価格が高い南側路線が正面路線となり、北側路線が二方路線となります。

 

 

 

地目

宅地

宅地

 

「宅地」とは、建物の敷地及びその維持若しくは効用を果すために必要な土地のことを言います。

 

また、建物の敷地だけでなく、庭や屋敷内の通路など、宅地に便益を与え、または宅地の効用に必要な土地も宅地に含まれます。

 

実務上、登記地目が「宅地」であれば、実地調査して問題なければ、課税地目も「宅地」となります。

 

また、よく問題となるのが、住宅の敷地内にある家庭菜園ですが、家庭菜園も宅地扱いとなります。

 

宅地の評価方法

宅地の評価額は、路線価×地積となります。
(その他宅地評価法の場合は、標準宅値の時価を基礎とした額☓地積)
宅値は、各種地目の中では、一番高い評価額となります。

 

ただし、土地の形状によっては、画地計算法上の補正の結果、減額されることもあります。

 

 

田

 

「田」とは、水田のことです。
つまり、田は、耕地の形態が、畦などたん水設備や、
これに用水を供給する用水源・用水路などのかんがい設備を有し、
常時かんがいができる状態にあり、
また、たん水を必要とする水稲・れんこん・わさびなどの作物を
栽培する状態の耕地をいいます。

 

田の評価方法

田畑の評価額は、市街化区域農地か市街化調整区域か、どちらの区域内に所在しているかで、大きく異なってきます。

 

一般的なイメージが強い、地方の田園地域に広がる水田というのは、市街化調整区域の「一般田」とも呼ばれ、収益価格ベースで評価されるため、㎡単価は、数百円単位が普通です。

 

一方で、都市部に介在している田というのは、市街化区域農地とも呼ばれ、基本的に、宅地比準評価がされます。

 

つまり、宅地所有者と同じような税負担が、求められるわけですね。

 

これは、市街化区域農地は、速やかに宅地利用すべきという政策的判断から、税負担が高くなっているわけです。

 

 

畑

 

「畑」とは、農地のうち、水田以外の耕地のことをいいます。

 

畑の評価方法

田畑の評価額は、市街化区域農地か市街化調整区域か、どちらの区域内に所在しているかで、大きく異なってきます。

 

一般的なイメージが強い、地方の田園地域に広がる畑というのは、市街化調整区域の「一般畑」とも呼ばれ、収益価格ベースで評価されるため、㎡単価は、数百円単位が普通です。

 

ちなみに、市街化調整区域の田畑では、どちらが高いかというと、畑の方が高くなっています。

 

これは、田の場合は、水を引いているため、仮に、宅地造成した場合にかかる費用を考慮すると、畑の方が、土地の利用価値は高いからです。

 

さて、都市部に介在している田というのは、市街化区域農地とも呼ばれ、基本的に、宅地比準評価がされます。

 

つまり、宅地所有者と同じような税負担が、求められるわけですね。

 

これは、市街化区域農地は、速やかに宅地利用すべきという政策的判断から、税負担が高くなっているわけです。

 

 

山林

山林とは、竹木の生育する土地で、肥培管理が行われていない土地のことです。
また、竹や木の生育していない鉱山又は岩石山なども山林としています。

 

ちなみに、固定資産税の土地評価上、山林の課税地目は、一般山林と介在山林の2つに分かれています。

 

①一般山林
一般山林

 

普通、イメージするのがこちらでしょう。
まさに、山肌に自生する山林ですが、この場合は、山林としての生産力に着目して評価するため、㎡単価は数十円となっています。

 

②介在山林
介在山林

 

介在山林とは、宅地や農地等に介在する山林及び市街地近郊の山林で、当該山林の近傍の宅地・農地等との評価の均衡上、一般山林の評価方法によって評価することが適当でないと認められる山林のことです。

 

丘陵地域では、宅地に介在して竹林などがあったりしますが、こういう場合には、一般山林の評価では、あまりに評価が不均衡になりますので、宅地比準の評価をすることになります。

 

ただし、宅地と同じ額では高すぎますので、ある程度の割合で比準するとともに、造成費を差し引きますので、ある程度は安くなります。

 

 

雑種地

雑種地とは、その名のとおり、いろんな土地を総称した地目です。

 

大雑把な括り方をされていますが、要するに、これまで上記で解説した、「宅地」「田」「畑」「山林」以外の用途として、土地利用されている地目だと、考えていただければ、結構です。

 

例えば、ゴルフ場や遊園地、資材置き場、駐車場、鉄軌道用地などが挙げられます。

 

雑種地

 

ここで言う、駐車場とは、貸し駐車場のことを指します。
一方で、自宅駐車場の場合は、宅地の敷地扱いとなり、住宅用地特例の恩恵を受けることができます。

雑種地の評価方法

上記のように、雑種地はさまざまな用途として使われているため、独立した評価方法が、あまり確立されておらず、各市町村では、基本的に、その雑種地と状況が類似する付近の宅地から比準して、造成の段階に応じた評価方法を採っています。

 

ただし、ゴルフ場用地と鉄軌道用地については、別途、独自の評価方法が定められています。

 


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